2015年4月度定例会の風景

2015年4月度の定例会についてご報告致します。

20150421_01

4月の定例会は、FATチーム(講師:秋山会員)より、2014年度コンペ優勝企画として「ここが変だよ、中小企業の決算書」というテーマで、講演頂きました。

はじめに、
・中小企業の決算書は必ずしもその実態を反映しているとは限らない。
・決算書を片手に会社の真の姿を知る必要性がある。
とのお話のもと、12グループに分かれ、グループワーク形式で2つの事例に取り組みました。

 

 

20150421_02

1つめの事例では、「とりあえず中小企業の決算書を見てみる」ことを目的に、ある飲食業の貸借対照表・損益計算書を見ながら、「ありがちなポイント」について分かりやすく説明がありました。

2つめの事例では、「学んだことを試してみる」ことを目的に、ある印刷業を題材にとり行われました。貸借対照表・損益計算書を確認のうえで、グループディスカッション・社長への質問(※)を行い、収益性・安全性の観点で、どこに問題が潜んでいるかということを突き詰めていきました。各班とも活発・白熱した議論が行われておりました。
※班ごとにFATメンバー1名がファシリテーターとして配置され、社長役を演じました。

20150421_03

事例を通じてのまとめとして、中小企業では、

・社長個人のお金と会社のお金が混ざりがち
・社員の人員が限られていることから、会計は後回しにされがち
・決算書の作成にあたっては、税務署と金融機関にさえ問題視されなければ良いと考えがち

であることを再確認するとともに、だからといって「正しい決算書に作り直す」ではなく、「正しく企業の実態を把握する」という視点が大事との話がありました。

 

その上で財務分析を行う際の3つの留意点について最後にお話をいただき、講演は終了しました。
①利益がでているからといって、安心しない
②前期比較、同業他社比較をやっただけで、安心しない
③税理士が作成した決算書だからといって、安心しない
「電卓を用い詳細な計算をし、比較を行う」のではなく、「俯瞰をして押さえるべきポイントを考える」という本テーマの切り口は非常に分かりやすく、特に「財務会計は苦手でも財務会計は気になる」会員にとって、非常に有意義な定例会となりました。

【今後の定例会日程】詳細は後日掲載いたします

5月度定例会 5月19日(火)19:00~21:00予定
テーマ名:「中小企業診断士としてのホームページの作り方」

6月度定例会 6月16日(火)19:00~21:00予定
内容:「定例会企画選考会(コンペ)」