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活動報告:2020年9月度定例会

9月度定例会は岩本会員の企画として「事業の再生と承継~「特定調停」 「事業再建ADR」~」というテーマで弁護士の堂野達之講師にご講義いただきました。
堂野講師は「日本弁護士連合会 中小企業法律支援センター事務局次長」・「企業再建・承継コンサルタント協同組合 企業再建ADR法律顧問」として活躍されていらっしゃいます。
今回の定例会も新型コロナウイルスの影響でZOOMでの開催となりましたが、多くの会員が参加し盛況となりました。

近年、中小企業では経営者(オーナー社長)の高齢化や経営環境の変化により、後継者への承継や事業の譲渡が問題になっています。
会社には資産超過の会社と債務超過の会社が存在します。その中でも債務超過の会社においては、事業譲渡で承継をすることになります。
今回の定例会では、債務超過に陥っている企業が、事業の再生と承継を確実に進めるために、金融機関に対してどう働きかけを行っていくべきかについて紹介いただきました。

事業承継の類型
事業承継の類型は、狭義では「親族内承継」・「企業内承継」があり、広義では「第三者承継(M&A)」が含まれます。
しかし、後継者や事業の譲渡先が見つからない時は「廃業」になるということでした。

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事業の承継と再生
会社には資産超過の会社と、債務の完済が困難な債務超過の会社があります。
債務超過に陥っている中小企業の承継に際しては、事業を譲渡するか破産・特別清算をするか選ぶ必要があります。
コロナ禍前では、貸付条件変更(リスケジュール)を行っている事業者が全国で30~40万社あると推測されるとのことです。
現在はコロナの影響でリスケジュールの申請が通りやすい状況が続いていますが、今後は融資打ち切りの選別が始まる可能性があるということでした。
そのため、コロナ禍以降の経営においては、事業の再生と承継を考える経営者が増えていく傾向にあるということです。

経営が苦しい会社は「赤字体質である」・「負債が過大である」という問題をかかえています。
負債には経営者個人の連帯保証債務が発生するため、後継者候補が連帯保証を理由に承継を拒否するケースが多いそうです。
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事業の再生のためには、「金融機関に対する返済を見直すこと」と「事業の収益力を回復すること」が必要です。
本業の収益力で負債を完済することが理想ではありますが、負債が過大な場合の選択肢として「債務免除」があります。
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会社が再生モードに入ったらリスケジュールと経営改善により経営状況を抜本的に良くします。
債務完済の目処が経てば、金融機関との合意により長期の分割返済を行います。
債務完済が困難だとわかったら、債務免除を選択することになります。

経営改善
コロナ禍の資金繰り対策における3つのポイントを説明していただきました。
1, 資金面での現状を把握する
2, 支出(キャッシュアウト)を抑える
3, 入金(キャッシュイン)を増やす

対金融機関の具体的な対応策1
債務免除をしない場合の金融機関への対策方法として、リスケジュールがあります。
元本の返済猶予をもらい、その間に経営体質を改善するのが基本です。

注意点として、リスケジュールを受けると新規融資を受けられなくなります(コロナ対応の融資は別です)。
一方でハードル自体は低いため、現在では申請をすればほぼ応じてもらえるとのことです。

リスケジュールの結果、経営体質が改善できたら長期の分割返済を行います。
目処としては10~15年間で債務を完済します。

対金融機関の具体的な対応策2 債務の一部免除
次に債務免除についてです。
利益は出せるが、負債が過大で事業承継の障害になるときなどは債務免除を検討するべきです。
これは全ての金融機関の同意が必要になります。

債務免除について特定調停と企業再建ADRについて説明いただきました。
「特定調停」
裁判所の下で調停委員が間に入って借主と貸主の協議を進め、企業再生を支援する制度
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「企業再建ADR」
裁判外で中立公正な手続実施者が手続きを主宰する。
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まとめ
今回の定例会では、企業の再生と承継は車の両輪であり、両方を確実に実施する意味についてお話しいただきました。
再生においては、事業の収益力を向上することがもっとも大切。しかし金融機関への債務が過大な負担になっている場合にはリスケジュールなどの手段で負担を減らし、本業の収益力を回復することに力を注ぐことで経営を安定させることが大切だということを説明いただきました。

以上

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